石元が機嫌悪くいう。
僕たちはステージに立っていた。
正確には石元とオサムがステージに立っていた。
僕は仲間はずれだった。そんな気がしていた。
石元はモリーリスの堀内孝雄モデル、オサムはギブソンのレスポール。
かなり決まっていた。
「ペッツ今度は間違えるなよ」
「オッケー」軽く僕は答えた。
ダダダ ダダダ ダダダ ダダダ ダダダ ダッ」
サンキュッパのステカセがなる。
タイミングよく停止ボタンを押す。
まるでアリスが俺
僕たちのバックバンドをしているように、続けていく。
僕たちのコンサートはアリスの「LIBRA-右の心と左の心-」からスタートする。
観客席はかなり盛り上がっている。
折りたたみイスを並べた会場は満席だった。
当然だ。僕たちはいつもその時の出せる力をお客さんのために出しつくす。
今までもそうしてきた。これからも自己満足だけでなく、そうしていく。
たとえ、お客さんが3人で会っても。
ひとりは石元の中学2年の時、転校してくる前の学校で同級生だった。
この会場を借りてくれた、大事な友達だった。
あとのふたりは、このツアーに付き添い、付き合ってくれた、スタッフ兼ファンだ。
僕の演奏はこれで終わった。
僕はこのバンドのドラマー。
楽器を持たないドラマー。今回のツアーではダラムの出番はない。
でも僕は仕事が終わったからといって観客席におり訳はいかない。
あくまで,僕はこのバンドのドラマーだから。
2曲目の「荒ぶる魂」へと続く。
オープニングの2曲は「アリスⅨ 謀反」の中の曲だ。
アリスファンにとっては大事にしているアルバムだ。このアルバムはアリスの最高のアルバムだと思っている。今年11月にはアリスは解散することが決まっている。
「こんにちは レーテです。きょうは忙しい中レーテのコンサートの足をお運びいただいてありがとうございます」MC担当の石元がしゃべり出す。
何千にものお客さんがいるかのように。
0 件のコメント:
コメントを投稿